麻布中学 算数 2022年度入試問題 問6 数列の過去問解答・解説です。
問題
1から250までの整数が書かれたカードが1枚ずつあり、これらは上から1のカード、2のカード、...、250のカードの順で積まれています。Aさん、Bさん、Cさん、Dさんの4人がA→B→C→D→A→B→C→・・・の順番で次の作業をします。
- 積まれているカードの中で一番上のものを引き、自分の手札にする。
- 自分の手札に書かれている数をすべて合計する。
- その合計が10の倍数になったときだけ自分の手札をすべて捨てる。
この作業を積まれているカードがなくなるまで繰り返します。以下の問いに答えなさい。
(1)Bさんが引いたカードに書かれた数を、小さい方から順に7個書きなさい。また、Bさんが最初に手札を捨てることになるのは、何の数のカードを引いたときか答えなさい。
答 7個の数は
最初に手札を捨てるときに引いたのは のカード
(2)Aさんが最初に手札を捨てることになるのは、何の数のカードを引いたときか答えなさい。
(3)ある人が作業をした直後、手札がある人は1人もいませんでした。初めてこのようになるのは、誰が何の数のカードを引いたときか答えなさい。
(4)ある人が作業をした直後、4人全員がそれぞれ1枚以上の手札を持っていました。このようになるのは、250回の作業のうち何回あるか答えなさい。
引用元:麻布中学校 2022年度入試問題 算数 問6
解答・解説
Bさんの最初のカードは2、そしてその後は4の倍数で数が増えていくので、小さい方から順に和とともに書くと下記表せる。
ターン数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
引いたカード | 2 | 6 | 10 | 14 | 18 | 22 | 26 |
手札のカードの合計 | 2 | 8 | 18 | 32 | 50 | 72 | 98 |
よってBさんが引いたカードに書かれた数を、小さい方から順に7個書くと「2、6、10、14、18、22、26」。また、Bさんが最初に手札を捨てることになるのは、18のカードを引いたときである。
Aさんの最初のカードは1、そしてその後は4の倍数で数が増えていくので、小さい方から順に和とともに書くと下記表せる。
ターン数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
引いたカード | 1 | 5 | 9 | 13 | 17 | 21 | 25 | 29 |
手札のカードの合計 | 1 | 6 | 15 | 28 | 45 | 56 | 81 | 110 |
Aさんが最初に手札を捨てることになるのは、29のカードを引いたときである。
10の倍数になるタイミングを考える、つまり一桁目が「0」であるかだけをチェックすればよいので、引いた数も和も一桁目のみ書き出していけばよい。AからDさんの引いた数と和の一桁目を下記書き出す。
ターン数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aさんの引いた カードの一桁目 | 1 | 5 | 9 | 3 | 7 | 1 | 5 | 9 | 3 | 7 | 1 |
Aさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 1 | 6 | 5 | 8 | 5 | 6 | 1 | 0 | 3 | 0 | 1 |
Bさんの引いた カードの一桁目 | 2 | 6 | 0 | 4 | 8 | 2 | 6 | 0 | 4 | 8 | 2 |
Bさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 2 | 8 | 8 | 2 | 0 | 2 | 8 | 8 | 2 | 0 | 2 |
Cさんの引いた カードの一桁目 | 3 | 7 | 1 | 5 | 9 | 3 | 7 | 1 | 5 | 9 | 3 |
Cさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 3 | 0 | 1 | 6 | 5 | 8 | 5 | 6 | 1 | 0 | 3 |
Dさんの引いた カードの一桁目 | 4 | 8 | 2 | 6 | 0 | 4 | 8 | 2 | 6 | 0 | 4 |
Dさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 4 | 2 | 4 | 0 | 0 | 4 | 2 | 4 | 0 | 0 | 4 |
この時、ある人が作業をした直後、「手札がある人は1人もいなかったとき」は、9ターンのD→10ターンのA→10ターンのB→10ターンのCとなったこの時( のところ)なので、下記求められる。
10ターンのC→ 9 × 4 + 3 = 39(のカードを引いたとき)
また、最初の「引いたカードの一桁目」と「手札のカードの合計の一桁目」が再び現れたとき、それ以降は同じ数になる周期性になる( のところ)。
11ターン目にA~Dさんのそれぞれの周期がぴったり一巡するので、10ターン(カード40ごと)でA~Dさんのカードが周期していることがわかる。
ここで、10ターンまでで「ある人が作業をした直後、4人全員がそれぞれ1枚以上の手札を持っている」タイミングに下記印をつけていく。
ターン数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aさんの引いた カードの一桁目 | 1 | 5 | 9 | 13 | 17 | 21 | 25 | 29 | 33 | 37 |
Aさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 1 | 6 | 5 | 8 | 5 | 6 | 1 | 0 | 3 | 0 |
Bさんの引いた カードの一桁目 | 2 | 6 | 10 | 14 | 18 | 22 | 26 | 30 | 34 | 38 |
Bさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 2 | 8 | 8 | 2 | 0 | 2 | 8 | 8 | 2 | 0 |
Cさんの引いた カードの一桁目 | 3 | 7 | 11 | 15 | 19 | 23 | 27 | 31 | 35 | 39 |
Cさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 3 | 0 | 1 | 6 | 5 | 8 | 5 | 6 | 1 | 0 |
Dさんの引いた カードの一桁目 | 4 | 8 | 12 | 16 | 20 | 24 | 28 | 32 | 36 | 40 |
Dさんの手札のカードの 合計の一桁目 | 4 | 2 | 4 | 0 | 0 | 4 | 2 | 4 | 0 | 0 |
上記 のところを数えると「16」箇所あるので、10ターン(カード40ごと)に「16」箇所、条件の場合になるので下記求められる。
250 ÷ 40 = 6あまり10
6 × 16 + ( 上記表のカード10の位置である3ターン目のBさんまでの の数 )
= 96 + 3 = 99(回)
答え:(1) 7個の数:2、6、10、14、18、22、26 最初に手札を捨てることになるカード:18のカード
(2)29のカード (3)Cさんが39のカードを引いたとき (4)99回
ポイント
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