比例式の法則とは、「2つの比が等しい場合、内側の数の積と外側の数の積が等しい」という法則のことです。これは、割り算や掛け算を使った問題を解く際に役立つ考え方です。
比例式の法則
a : b = c : dが成り立つ時
内側の数(内項)の積b × cと外側の数(外項)の積a × dは等しい値になります。
すなわち、以下の式が成り立ちます。
a × d = b × c
例えば、下記問題をみてみましょう。
3個360円のりんごがあります。5個買う場合の金額を示しなさい。
上記は、比例式の法則を使って金額を求めることができます。
求める5個の金額をx円とおくと、下記比の式を作ることができます。
3 : 360 = 5 : x
この式を比例式の法則を使い変形すると、
3 × x = 360 × 5
となります。両辺を3で割ります。
x = 120 × 5 = 600
となります。つまり、求めたい5個の金額は600円になることが分かります。
「水 : ジュースの原液 = 5 : 2」のジュースがあります。
ジュースの原液が500mlある場合、何mlのジュースを作ることができるか答えなさい。
解答
ジュースの原液を500ml使用する場合の水の量をXとした場合、
下記、比の式が成り立ちます。
5 : 2 = X : 500
この式を比例式の法則を使い下記のように変形します。
2 × X = 500 × 5
両辺を2で割ります。
X = 250 × 5 = 1250ml(水の量)
求めるジュースの量は、ジュースの原液500mlと水の量1250mlを足すことで求められます。
500 + 1250 = 1750ml
答え:1750ml
比例式の法則の証明
比例式の法則が成り立つことは下記のとおり証明できます。
まず、a : b = c : d という比例関係から、比の値に変形すると以下の式が成り立ちます。
a/b = c/d
この式の両辺にb × dをかけます。
a × b × d/b = c × b × d/d
両辺を約分して整理すると
a × d = b × c
比例式の法則は、比の式から通常の数式に変換する時に重要な概念です。証明も含め学んでおきましょう。