広尾学園中学 算数 2022年度入学試験問題(第1回) 問4 倍数と約数の過去問解答・解説です。
問題
次のような分子と分母の和が2022となるような分数を考えます。分子が1から2021までの整数である分数をつくります。あとの問いに答えなさい。
1/2021、2/2020、2/2019、...、2019/3、2020/2、2021/1
(1)これらの分数のうち、約分すると5になる分数の分母を答えなさい。
(2)これらの分数のうち、約分すると整数になる分数はいくつあるか求めなさい。
(3)これらの分数のうち、整数部分が1となる分数はいくつあるか求めなさい。
引用元:広尾学園中学校 2022年度入学試験問題(第1回) 算数 問4
解答・解説
「分子と分母の和が2022になる分数」なので、分母をn(nは自然数)とすると、題意の分数を下記表せる。
( 2022 - n ) / n = 5
この式を整理すると下記nを求められる。
2022 - n = 5 × n
6 × n = 2022
n = 337
( 2022 - n ) / nが整数になるということは、分子である( 2022 - n )が分母nの倍数でなくてはならない。
すなわち「2022」がnの倍数でなくてはならないので、「nは2022の約数である」と言い換えらえる。
また、約分して整数にならなければならないため、nの範囲は下記表せる。
n ≦ 2022 - n
この式を整理すると下記の範囲を表せる。
n ≦ 2022 - n
n × 2 ≦ 2022
n ≦ 1011・・・(1)
2022を素因数分解すると下記表せる。
2022 = 2 × 3 × 337
ここで(1)を満たす2022の約数は下記求められる。
「1」「2」「3」「2 × 3」「337」「2 × 337」「3 × 337」の7個。
整数部分が1となる分数をaとするとaの範囲は下記表せる。
1 ≦ a < 2・・・(2)
ここで、
( 2022 - n ) / n = 1
2022 - n = n
n × 2 = 2022
n = 1011・・・(3)
( 2022 - n ) / n = 2
2022 - n = 2
n × 3 = 2022
n = 674・・・(4)
(2)~(4)より、nの範囲は下記表せる。
674 < n ≦ 1011
よって、「題意の分数のうち整数部分が1となる分数」は下記表せる。
1011 - 675 + 1 = 337(個)
答え:(1)337 (2)7個 (3)337個
ポイント
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