江戸川学園取手中学 算数 2022年度入学試験問題(第1回) 問6 順列・組み合わせ・場合の数の解答・解説です。
問題
0、2、2、4、4、6、6、6と数字の書かれた8枚のカードがあります。
一郎君と次郎君はこの8枚のカードを横一列に並べていろいろな整数をつくろうと話し合っています。そのときの会話の様子を読み、【ア】~【ウ】に入る数を答えなさい。【ア】については答えだけでなく、途中の計算や考え方も書きなさい。
一郎君 : 全部で8枚のカードがあるので、まずは8枚全部を横一列に並べて、8けたの整数をつくろうよ。
次郎君 : 8けたの整数は全部で【ア】通りあるね。次はこの中から3枚のカードを取り出してから横一列に並べて、3けたの整数をつくろうよ。
一郎君 : やってみると3けたの整数は【イ】通りできたよ。
次郎君 : 最後に、この8枚の中から4枚のカードを取り出してから横一列に並べて4けたの整数をつくるとき、4の倍数となる4けたの整数は何通りできるのか考えてみよう。
一郎君 : うーん、4の倍数となる整数はたくさんありそうだね。
次郎君 : 難しいけど、なんとか解くことができたよ。答えは【ウ】通りだね。
引用元:江戸川学園取手中学校 2022年度入学試験問題(第1回) 算数 問6
解答・解説
「8枚のカードを並べて作れる8枚桁の整数」を求めるには、「8枚のカードの全ての並び方」を「かぶっているカードの並び方」で割ることで求められる。
「8枚のカードの全ての並び方」は下記組み合わせで表せる。
- 8桁目:0以外の7枚
- 7桁目以下:8桁目以外の並び替え → 7P7
(8枚のカードの全ての並び方) → 7 × 7 × 6 × 5 × 4 × 3 × 2・・・(1)
「かぶっているカードの並び方」は下記組み合わせで表せる。
- かぶっている数字2と4の並び方:2P2 = 2 →2と4の2パターンあるので 2 × 2
- かぶっている数字6の並び方:3P2 = 3 × 2
(かぶっているカードの並び方) → 2 × 2 × 3 × 2・・・(2)
(1)と(2)より「8枚のカードを並べて作れる8枚桁の整数」を下記求められる。
( 7 × 7 × 6 × 5 × 4 × 3 × 2 ) ÷ ( 2 × 2 × 3 × 2 ) = 7 × 7 × 6 × 5 = 1470(通り)
「3枚のカードを取り出したときの3桁整数」は<数字が1種類の場合>、<数字が2種類の場合>、<数字が3種類の場合>で場合分けをして求められる。
<数字が1種類の場合>
- 6 6 6の1通り・・・(3)
<数字が2種類の場合>
<数字が2種類の場合のすべての並び方>から<頭が0の場合の並び方>を引くことで求められる。
<数字が2種類の場合の並び方>
例) 4 4 2
- かぶっている数字:2 4 6の3通り
- かぶっていない数字:残りの3通り
- かぶっていない数字の位置:3桁のどの位置になるかなので3通り
<頭が0の場合の並び方>
例) 0 2 2
- かぶっている数字:2 4 6の3通り
(数字が2種類の場合) → 3 × 3 × 3 - 3 = 24(通り)・・・(4)
<数字が3種類の場合>
<数字が3種類の場合のすべての並び方>から<頭が0の場合の並び方>を引くことで求められる。
<数字が3種類の場合のすべての並び方>
例) 2 4 0
- 4枚の数字から3つ選ぶ並びかえ:4P3 = 4 × 3 × 2 = 24
<頭が0の場合の並び方>
例) 0 2 4
- 3枚の数字から2つ選ぶ並びかえ:3P2 = 3 × 2 = 6
(数字が3種類の場合) → 24 - 6 = 18(通り)・・・(5)
(3)、(4)、(5)より「3枚のカードを取り出したときの3桁整数」は下記求められる。
1 + 24 + 18 = 43(通り)
「4の倍数となる4けたの整数」は<下2桁が4の倍数である整数>であるので、それぞれ場合分けをして求められる。
まず、カードを並べて作ることができる<下2桁が4の倍数である整数>は下記である。
04、20、24、40、44、60、64
また、4と2は条件が同じのため、同じように考えられる。次のグループでそれぞれ場合分けして考える。
<下2桁が04、20、40の場合>
04で考える。
残りのカードは2、2、4、6、6、6である。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>と<3、4桁目の数字が2種類の場合>で場合分けをして考える。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>
- かぶっている数字:2 6の2通り
<3、4桁目の数字が2種類の場合>
- 3枚の数字から2つ選ぶ並びかえ:3P2 = 3 × 2 = 6(通り)
(下2桁が04、20、40の場合) → ( 2 + 6 ) × 3 = 24(通り)・・・(6)
<下2桁が60の場合>
残りのカードは2、2、4、4、6、6である。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>と<3、4桁目の数字が2種類の場合>で場合分けをして考える。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>
- かぶっている数字:2 4 6の3通り
<3、4桁目の数字が2種類の場合>
- 3枚の数字から2つ選ぶ並びかえ:3P2 = 3 × 2 = 6(通り)
(下2桁が60の場合) → 3 + 6 = 9(通り)・・・(7)
<下2桁が24の場合>
残りのカードは0、2、4、6、6、6である。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>と<3、4桁目の数字が2種類の場合>で場合分けをして考える。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>
- かぶっている数字:6の1通り
<3、4桁目の数字が2種類の場合>
- 4桁目:0以外の3通り
- 3桁目:4目以外の3通り
(下2桁が24の場合) → 1 + ( 3 × 3 ) = 10(通り)・・・(8)
<下2桁が44の場合>
残りのカードは0、2、2、6、6、6である。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>と<3、4桁目の数字が2種類の場合>で場合分けをして考える。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>
- かぶっている数字:2 6の2通り
<3、4桁目の数字が2種類の場合>
- 4桁目:0以外の2通り
- 3桁目:4目以外の2通り
(下2桁が44の場合) → 2 + ( 2 × 2 ) = 6(通り)・・・(9)
<下2桁が64の場合>
残りのカードは0、2、2、4、6、6である。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>と<3、4桁目の数字が2種類の場合>で場合分けをして考える。
<3、4桁目の数字が1種類の場合>
- かぶっている数字:2 6の2通り
<3、4桁目の数字が2種類の場合>
- 4桁目:0以外の3通り
- 3桁目:4目以外の3通り
(下2桁が64の場合) → 2 + ( 3 × 3 ) = 11(通り)・・・(10)
(6)~(10)より「4の倍数となる4けたの整数」は下記求められる。
24 + 9 + 10 + 6 + 11 = 60(通り)
答え:ア:1470、イ:43、ウ:60
ポイント
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